ケアマネージャーの役割

介護保険制度の下において、適切な介護福祉サービスを提供できるように、ケアマネジメントの仕事を担うのがケアマネージャーです。ケアマネジメントとは、介護福祉を必要とする方やその家族を対象としてケアプランを作成し、関係する諸機関と連携しながら、プランの遂行と調整および評価を実施することです。ケアプランの作成にあたっては、利用者が適切にサービスを利用できるかどうかという視点からメンタル面の状況をはじめ、家庭環境や希望を考慮しながら、理想的なサービスの種類や提供機関を選定し、紹介することが求められます。

なお、介護福祉サービスの提供機関とは、保健や医療、福祉などの公的機関だけでなく、地域のNPOやボランティア、あるいは住民も含まれます。これは、介護保険制度におけるケアマネジメントの前提として、要介護者とその家族が持つ複雑なニーズを地域全体に点在する社会資源と結びつけるという、大きな役割が期待されているからです。

ちなみに、この社会資源とは、社会や公共のニーズを充たすためにある施設や設備以外にも、法人や個人の知識、技能、さらには資金や物に至るまで、社会全体のあらゆる資源を指すます。ケアマネージャーはこのような社会資源を必要とする要介護者や家族のニーズをしっかりと把握し、プランニングをした上で、適切に介護サービスを提供できるように尽力しなければなりません。また、要介護者が介護サービスを利用しはじめた後も、サービスが円滑に遂行されているかどうかをチェックし、必要であれば各関係機関と調整を実施することも重要です。